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 フォーラム21の例会や研究会などの活動内容を紹介します。


 第56回例会


■日時:2010年12月17日(金)18:00〜

■会場:きんでん中部支社

■講演:「マイクロ水力発電」

■講師:東芝プラントシステム(株) 金野 稔 氏

■内容
・マイクロ水力発電とは主に100kW以下の水力発電を指し、新たに堰・ダムなどを設けて発電するのではなく、今まで有効利用されていない小さな落差を利用した水力発電である。

・使用場所は農業用水、下水処理場、浄水場、工場の排水、ダムの維持放流、最近ではビルの蓄熱式空調用循環水に利用している。

・マイクロ水車のバリエーションは、クロスフロー水車(空調機のシロッコファンに相似)S型チューブラ水車(プロペラ水車の一種)、 フランシス水車(小容量〜大容量) ポンプ逆転水車(普通のポンプを利用)があり、ポンプ逆転水車を除いて設置地点の流量と落差に合わせて個別的に対応する。

・マイクロ水力発電の計画は、総落差、管路長と流量が解れば、有効落差が解りおおよその発電量は計算できる。流速とか圧力は考慮する必要は特にない。又その他の計画条件には電力の使用条件も必要であり、電力系統との連係をするかにより発電装置構成は変化する。

・マイクロ発電装置Hydro−eKIDSの装置概要は設計を標準化し、機器の簡素化を図り簡単に設置できるものである。低落差のプロペラ水車を採用し、交換部品はJIS等の規格品を採用している。制御は簡単で基本的には流水バルブを開けたら発電する。

・1台当たり15mの落差までに適用し、流量により数kWから200kWまでの5種類の標準ユニットがある。水車部と発電機の接続はベルトとプーリーで行っており、これらを調整することにより発電機の回転数を同期速度にすることができる。

■感想
 小水力発電は、法的な規制、水利権、各監督官庁(ダムの場合国土交通、農林、経済産業、地元)の調整が難しく、又土木工事費も高額であるので難しいと思っていたが、河川以外に設置すれば、各規制はほとんどなく、2m以上の落差があれば発電でき、機器構成も簡素で安価である。
自分の職場では水冷エアコンの冷却水を受水槽に還しているので、そこに利用できそうである。

 
以 上

報告者  矢崎祝秀(愛知医科大学)




講習風景


食事をしながらの情報交換会



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