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 フォーラム21の例会や研究会などの活動内容を紹介します。


 第54回例会


■日時:2010年9月14日(火) 16:00〜


■会場:中部電力(株)若竹クラブ3Fホール


■フリーディスカッション:学生・若手技術者との懇談会=「そこまで言っちゃって委員会 第2弾」
     コーディネータ:伊藤 公一氏(トーエネック)

■内容
 2009年2月にフォーラム21の例会として、初めて「そこまで言っちゃって委員会」が開催された。通常の例会は、講師による講習及び質疑応答が主体であるが、この例会では、学生・若手技術者及びフォーラムメンバー等が参加し、自由な意見を発表し合う懇談会を行った。
 テーマは、エネルギー、地球温暖化問題や技術者の「夢」について語り合うもので、たいへん好評のうちに終了した。今回は、この「第2弾」を計画し、第54回例会として開催した。

1. 例会内容
(1) 意見発表者(35歳までの技術者)…学生14名  企業11名
(2) 一般参加者…フォーラムメンバー他  34名
(3)

テーマは「技術進歩の功罪とあるべき方向性」とし、事前に下記質問事項について回答をもらい、会場で発表し、意見交換を行うスタイルとした



冒頭挨拶される坪井支部長

伊藤コーディネータ

質問1 次の技術について、それぞれ功罪を記述してください。
     ・IT技術・自動車・ロボット・自然エネルギー(太陽光発電・風力発電など)
   ・空調設備・照明・核(原子力・核兵器)・遺伝子操作・遺伝子組み換え技術 
   ・その他
 
質問2 日本(世界)の研究・技術開発のあり方
(1) 罪に対し、技術者はどう対応すべきか?
・リスク低減のために何をすべきか?
・開発当初の技術レベルでは想定困難なリスクにはどのように対応すべきか?
・犯罪に利用される恐れのあるリスクをどう考えるか?
・技術の進展により、人間の一部の能力が低下することについてどう考えるか?
(2) そもそも技術進歩は必要か?
(3) 技術(技術者)のあるべき姿は?

2. 開催状況
(1) 保木本運営委員長(きんでん)の開会案内及び、坪井支部長(中部大学)の挨拶により例会が開始された。
(2) コーディネーターの伊藤公一氏(トーエネック)の趣旨説明後、発表が開始された。
(3) 技術の功罪について」…「罪」の面をまとめると次の意見が多かった
・IT技術〜情報信頼性への疑問。
・自動車〜事故・エネルギーの無駄・廃ガス
・ロボット〜雇用の減少・人間の技能低下・犯罪への応用
   ・自然エネルギー〜系統不安定・雷に弱い・騒音問題
・空調設備〜ヒートアイランド現象・冷媒ガスによるオゾン層の破壊
・照明〜発熱・光害
・核〜核兵器・放射線被曝
・遺伝子操作〜人体への影響が不明・食物生体系への乱れ
(4) 「日本の現状」について
 コーディネーターの伊藤氏により、GDPの低下・少子高齢化・学力低下などの日本の現状の例が示された。
(5) 意見発表・意見交換
・リスク低減については、「開発段階でリスク評価をしたい。」「安全を第一にして物を作る。」という意見が出されたが、想定困難なリスクについては、「発生した時点で中止したい。」などの意見があった。
・製品不良〜いわゆるリコールが昔より増えてきた事について、「作った時点で想定できなかった。」「社会情報(法規制)の時代による変化。」「情報が知らされていなかった。」などのいろいろな意見があり、「現在は情報隠しに厳しい目が向けられているから、リコールが増えている。」との意見であった。
・犯罪に利用されるリスクについては、「技術者独自では難しい。」「国や法律での規制が必要。」との意見があり、技術の進展による能力低下については、「自分で対策をたてる。」「やむを得ない。」などの意見があった。
・「技術進歩は必要か?」という問題については、大半が「必要」という意見であった。ただし、「問題がでれば対策が必要である。」とか「進歩のスピードが速いのは弊害が多い。」、「問題が置き去りになる。」などの諸意見があった。
・全体としては、「経済の成長→豊かさ→幸福感から、技術進歩は必要。」との意向であった。
「技術者のあるべき姿」については、「功と罪という、矛盾する問題を、技術者が考えるべき。」という意見が多く、「環境問題も豊かな生活と矛盾する点が多く、両方をどうやって解決するか」が重要との認識が多かった。

 以上のように、自由な意見交換がされ、若い人だけでなく、大学の先生方からも、「昔の実験では、リスクも知らず、人体への危害も知らずに行っていた。」などの「そこまで言っちゃっていいんかい。」的な発言もあった。



発表参加者

意見発表される諸先生方

3. 情報交換食事会
 あっという間の2時間が過ぎた後は、食事会が開催された。食事会でも、意見交換、情報交換が活発に行われ、時間不足感の中、盛況の内に終了となった。



乾杯挨拶される依田先生

   情報交換食事会風景

中締めの挨拶をされる
湯浅初代委員長

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