トップページ

 フォーラム21の例会や研究会などの活動内容を紹介します。


 第39回例会


■日時:2006年7月10日(月) 18:00〜


■会場:中電若竹クラブ


■講演:「鉄道における電力供給」
   講師:JR東海 総合技術本部 技術開発部 電力供給グループ
      グループリーダー 岡井政彦 氏


■内容
・車両と地上との通信は同軸漏洩ケーブルで行っている。2007年のN700系走行開始に合わせて、インターネット接続サービスが提供されるため、通信方式も多重化方式となる。
・1編成の電流は、新幹線は25kVで800〜1000A、在来線は1500Vで1000〜2000A。
・1編成あたりの電流値は新しい車両ほど小さくなっており、300系は0系の15%減、700系は300系の15%減。
・新幹線用の変電所の変圧器はスコット結線で、東海道は77kV、山陽は275kVか154kVで受電している。東海道は受電電圧が低いため技術的課題が多い。
・新幹線車両は60Hzで設計されており、東京電力管内の変電所には周波数変換装置を置いている。これまでは回転形(電動発電機)であったが、最近は静止形(コンバータ−インバータ)も稼動している。
・回転形と静止形が並列運転している変電所もあり、電流のバランスが技術課題となっている。
・回転形は、負荷変動によるトルク変動が大きく、軸への負担が大きいので、20年ぐらいで交換している。
・電圧変動抑制のための無効電力補償装置として、変電所一次側ではSVG、二次側ではSVCを設置している。
・古い車両(100系)はサイリスタ整流のため力率が悪かったが、300系以上はPWM制御コンバータを使用しており力率がよいので、SVCなどの無効電力調整装置を停止している場合もある。
・変電所の境目で電源電圧の位相差があるので、車両通過時に開閉器により電源切り替えを行っている。現在は真空遮断機で行っているが、サイリスタ方式の開発を進めている。

■感想
・日頃よく利用する新幹線ですが、電気設備についてはほとんど知らなかったので、大変興味深く聞くことができました。

以 上

                       (報告者:(株)トーエネック 小林 浩)
講演風景


乾 杯


ライトパーティ風景
活動内容メニューに戻る