第２７回例会「BACnetシステム構築の実施例−丸の内ビルディング向けシステムの構築−」日時：2003年6月26日 18：00〜
場所：トーエネック教育センター
講師：三菱電機 社会eソリューション事業所 中島圭吾氏
講演内容
東京駅前に新しくオープンした丸の内ビルディング（通称：丸ビル）向けのBACnetによるビル監視システムの構築例について、具体的に紹介していただいた。
講演内容のまとめ
・BACnetではシステム間で通信を行う上の部品を規定しているのみであり、使い方までを細かく指定しているわけではない。このため丸ビルでは、高い信頼性を実現するために、一般的なBACnet通信仕様に対し変更を加えた丸の内specialと呼ぶ仕様でシステムを構築した。
・BACnetの採用によりシステムエンジニアリング労力は減ったか？については、メリットとデメリットがあった。
・通信プロトコルを統一したために、システム毎に通信装置を製作する必要がなくなり、工場で事前に通信試験を行うことができた点はメリットであった。
・エンジニアリング作業はあまり減らなかったのはデメリットであった。その要因は以下のとおりであった。
・ポイント情報だけCSVファイルで渡しても、監視画面は作れない。
・各社とも信号を独自のアドレスで管理しており、対抗試験時にBACnetインスタンス番号を指定しても、作業員が各社毎にアドレスの読み替えをする必要があった。