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 フォーラム21メンバーによる各種資格・試験の合格体験記を紹介します。



 技術士 電気・電子部門 平成4年度合格 合格体験記

 平成4年に合格した電気・電子部門はふとした思いつきで受験申し込みをしたものである。年齢的には40歳台の後半だからコンサルタントとしての夢も見ないわけではなかったが、何分、自社の技術士も僅少で随分レベルの高い業務をこなさなければ合格などおぼつかないと思っていた。特に電気設備の場合、大規模で複雑なプロジェクトをこなさなければ経験論文は書きようもないと思っていた。経験論文のテーマとした6000u程度の小型電算センターでは迫力が乏しい。しかし、これしかないので徹底的にコンサルタント的立場を意識して下原稿を作った。
顧客や部下や各分野の人たちを自分の知識で構築したロジックに従わせて行くという表現を心掛けた。純粋技術的にはプアな表現であったと今でも冷や汗をかく気がする。
当時電気設備学会に入っていて学会誌とその他オームや電設工業を意識的に拾い読みしていた。しかし、奥深い理論と広い知識はある筈もなかった。
当時電算センターでは幹線の二重化、電源の二重化、無停電切り替え等複雑高価なシステムが当たり前であった。顧客の予算に合わせてこれらをどう割り切ったかを述べた。
費用と性能のバランスを取ることもコンサルタントの職能である。経験論文ではワープロで作った下書きを暗記した積りだったが、記憶が不確かで思い出すのに苦労した。長時間大量の文章を筆記するのは苦痛であった。手に汗を握る感覚で、冷房のない教室で地獄の苦しみを味わった。終わった後で中指に鉛筆だこが出来た記憶がある。
筆記試験ではたまたま聞きかじりの問題があり升目を埋めることが出来た。この際題意を取り違えないようにした。「大型ビルの受電設備について述べよ」という問題に対して大型ビルとは単に延床面積が大きいということではなくて受電設備の分野で大型だと判断し「特別高圧受電設備をもつ大型ビルについて云々」と書き始めた。採点がどうかわからないが、単なる高圧受電では技術士の試験にならないと思ったからである。
面接では助け舟の連続であった。合格して少し勉強に対する考え方が変わった。
最近日常業務のほかに些かコンサルタント的立場でお話をさせていただくことがある。技術士資格保有がその場合の拠り所となっている気がする。

 

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