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 フォーラム21メンバーが参加した講習会や展示会などの内容を紹介します。

 「IT化に対応する電気設備」講習会 参加報告

日 時:2003年3月12日(水)
場 所:厚生年金会館



内 容:

1. IP電話(講師:日本電気梶@倉橋 誠氏)

IP電話には、以下のような特徴がある。導入コストが安いことが最近多く採用されるもっとも大きな要因である(東京再開発地区において採用されている)。ただし、既存ビルへの導入時には、既存設備との関連の中でコストが必ずしも安くなるとは限らない。費用対効果を十分検討することが必要である。
 <長所>
・ 終端装置、および配線をデータ、音声、FAXで共用できるためコストが安い。
・ 端末機移設が容易。(運用コストの低減)
・ 電話帳とのリンクなど、様々なアプリケーションとの連系により、今までにない高機能電話システムが容易に構築できる。
・ PHSのような無線端末と違い、チャンネル干渉問題が生じない。
 <短所>
・ 停電時に使用不可となる。
・ 終端装置の故障など、トラブル時に電話、FAX、データ通信の全てが使用不可となる可能性ある。


2. ビル内無線系通信システム(講師:三菱電機梶@撫中達司氏)

・ 無線LANシステムはユビキタス環境の実現に不可欠が技術であり、注目されている。
・ ブロードバンド対応の無線国際規格として、802.11bと同じ帯域(2.4GHz)である802.11gの制定作業が進められている。802.11gは、見通し距離性能が良い。
・ 無線システムでは、セキュリティ問題が大きな課題となっており、暗号方式の標準化作業が進められている。
・ 無線システム導入に際しては、チャンネル間干渉や情報漏洩問題などを考慮する必要がある。


3. ギガビット対応ビル内配線システム(講師:日立電線梶@宇野女文一朗氏)

・ 幹線系統はマルチモード光ファイバ(GI)が一般的である。シングルモードは機器のコストが高く民間ではあまり採用されない。
・ 端末ケーブルはメタルケーブル(UTP)が主流である。ギガビット対応では、cat5e、cat6が使用される。Cat5は漏話問題が発生する可能性がある。
・ 需要に応じて追加・変更が多い場合、空気圧送方式の先行配線システムが採用される。しかし、スペースを多く必要とする短所がある。

<全体に関する感想>
機器の低コスト化に伴い、ビルや一般家庭にブロードバンド環境が整いつつある。セキュリティー面など幾つかの課題はあるものの、今後急速に普及するものと考えられる。
今回は、ハード面の話題が多かったが、今後はこれらの環境を利用したコンテンツの充実に期待したい。
 
報告者:伊藤 公一(トーエネック)

以 上

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